良性発作性頭位性めまい 平成24年3月13日(火)

良性発作性頭位性めまい


質問されたのでお答えします。

【それって何?】

耳は音を聴く仕事のほかに、平衡感覚を感じるという大事な仕事をしている。
耳の骨の中にある、骨でできた「三半規管」というものがその仕事を担当する。

空間は当然三次元。それに相応して三方向へ立っている管が、それぞれの方向の傾きを感じ取り、脳へ伝える。三半規管は左右の耳にそれぞれあり、左右から同じような情報がズレを持って伝えられることにより、立体的に三次元を理解することができる。

その三半規管のどこかひとつ(左右のどっちかひとつ)が正常に機能しなくなると、その方向に応じた平衡感覚がマヒする。
例えば、垂直方向の三半規管がマヒすると、垂直方向の座標を正確に認識できなくなるから、頭を垂直な位置にしておくと「自分の頭がどこにあるかわからない」
これを「めまい」と表現し、その方向へ体が流されては戻る、という繰り返しを感じる。
右へ流されては戻る、の繰り返しだと、「歩いていると右へ流される」と表現する患者さんもいる。

軽症ならこのように、どっちの方向か判別できるような「めまい」であるが、重症の場合はそんなことを考えている余裕はなく、流されては戻るの繰り返しで、楕円を描くような、「グルグル回る」めまいと表現する。


【原因】

三半規管が障害される原因は分かっていない。
神経(内耳神経、第8脳神経(ガットゥーゾは第6脳神経マヒ))にウイルスが感染するという説が可能性が高いらしい。
ある意味、風邪と同じこと。

少なくとも、疲れすぎていると発症する。

僕自身も長男が0歳のころ一度発症したことがある。
ゲーセンに行く暇もないくらいに疲れてた頃のこと。


【治療】

「寝てれば治る」
風邪なら寝ていれば治る。
頭をある方向に位置するとめまいが生じるのだから、めまいが発生しない位置において寝ていれば、いつのまにか治る。
軽いものなら24時間以内で治る。ただし、どんなに軽くても数時間は安静が必要。
「あいつ、サボってるな」と誤解されてかわいそうな病気。

重いものは2,3日持続する。それでも寝ていれば治るのだが、普通は心配して病院を受診する。
せっかくお越しいただけば、点滴をしてさしあげる。
電解質を調節する点滴で、多少改善が早くなるが、やはり基本は「安静」。
2,3日の入院となることが多い。
担当する研修医にとっては、「またかよ、おい」。
病院を経営する側にとっては、短期間の入院なので「ゴチそうさま」。寝かせておくだけなので手間もかからない。


再発する人もいるが、そういう人は別の病気が隠れているのかもしれない。


【鑑別診断】

これが大事。
本当に寝ているだけでいいの?と。

①脳卒中、脳腫瘍
普通、雰囲気でわかるが、MRI検査をすれば常識的には確実。
もしもこれらなら深刻な事態。

②内耳神経炎、前庭神経炎
言葉の問題?
別の疾患と言われるが、よくわかっていない。
同じかもしれない。

③メニエール
これ自体がよく分かっていない病気。
音を聴く神経も同時に障害されることが多いのがメニエール。
寝ていても治らないのがメニエール。
再発が多いのがメニエール。
耳鳴がするのがメニエール。

④立ちくらみ
血圧低下により脳への血流が低下することにより起こる「脳貧血」。
一瞬、ボーっとする。
でも人間はそんなに弱くない。すぐに血流が回復するのですぐに治る。瞬間的に治る。
1分以上は続かないし、「グルグル回る」めまいではない。



はーい、では、質問ある人、いますか?
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by akogarehotel | 2012-03-13 18:38 | 放射能と医療の真面目な話 | Comments(3)  

Commented by 幸福 at 2012-03-13 19:46 x
原因不明なのですが、最近めっきり競輪が当たりません。
やはり、メニエールでしょうか?
Commented by at 2012-03-13 20:45 x
耳鳴りが当てはまるなぁ.....

Commented by akogarehotel at 2012-03-14 12:20
とりあえず、名医の診断は、

幸福さんは、
アルコール中毒
または
平原依存症

蓮さんは、
ゲーセンの騒音による障害

診断料は別途請求。
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