ヒルクライマー(高千穂遙 小学館文庫) 平成25年12月26日(木)

ヒルクライマー(高千穂遙 小学館文庫) 平成25年12月26日(木)

「この本を読め」

自転車に乗るようになってから、読書量が増えた。
以前は「忙しい」と言いながら、読むものといえばWCCF読本くらいだったが、現在は、「忙しいけれど」本を読む。
そのしわよせがどこかによっているはずだけど、、、ま、いいか。


ヒルクライマー
高千穂遙 小学館文庫
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40歳でヒルクライムに魅了されたサラリーマン。生活の全てを自転車に費やし、家族とも疎遠になり、でもそのおかげで日本でも屈指のトップクライマーとなる。
それを追いかける20歳の青年。マラソンランナーで、大学へもスポーツ推薦で入学。しかし運動部内の確執で退部、そして退学。目的を失っていたところに、知人の遺品としてロードバイクを受け取り、人生が変わる。

………

自転車に乗る前橋市民が、必ず読まなければいけない本。
遅まきながら、やっと読みました。これで私も前橋市民です。

その理由は、
非常に有名な話ですが、

この小説は、2009年の作品。
そして、作中に「赤城山ヒルクライム」が登場する。
スタート地点は上細井の交差点。近くの庁舎がスタート集合場所。県道4号(赤城県道)を封鎖してレースが開催される。
『赤城県道を封鎖してレースをするなんて、前橋市も思い切ったことをするわね』と登場人物のコメント。

というこの小説をもとに、その後、「実際の」まえばし赤城山ヒルクライムが開催されるようになった。
偉い!開催を決定した誰かさんを非常に褒めてあげたい。よくも、赤城県道を封鎖することに踏み切ったものです。
こういうところに税金が使われるなら、いくらでも市民税を払おう。

しかし、
前々から文句を言っている通り、「いつか事故が起こる危ないコース」だ。
開催を決定した誰かさんが、本書に倣う(ならう)ことを優先したために、スタート地点が上細井の交差点になってしまったからだ。
「市街地のヒルクライム」になってしまったからだ。

じゃぁ、一歩ゆずって、本番はこのコースでも仕方ないから、
「本番以外での県道4号、上細井-畜産試験場間(下り)は通行禁止」
そして、「練習のためには迂回路(赤城白川沿い)をお通りください」と掲示すればいい。
ちなみに、迂回路を前橋駅方面まで延々と下ってくると、かの有名な滝沢さんちのすぐ近くを通ることになる。そのほうが便利でしょ?


………

そんな前橋市民のどうでもいい事情は無視しておいて、

二十歳の主人公の成長ぶりにワクワクどきどきしながら、あっという間に読みきってしまう、興奮と感動で涙する名作です。
著者が「ストレートな作品」というとおり、とりあえず素直に楽しめる。
映画化されてもいいんじゃない?


まさか、ヒルクライムを楽しむ人で、まだこの本を読んでない人がいるわけないとは思いますが、、、
え、まさか、いないよね?え?え?
そんな人は、早いとこ、、今のうちに、、まわりとの話題に乗り遅れないように、、
本屋へ急げ。

………

オッズもエンゾも、そしてこの本も、
作者が本当に自転車が好きなんだよね、という気持ちがにじみ出ている。
高千穂さんの場合は、特に「坂を登ること」が好きで好きでたまらないようです。
そして、もちろん僕も。
だから、本にのめりこんでしまう。のめりこまされてしまう。



高千穂遙といえば、SFアニメ「ダーティペア」の原作者だそうだ。
今ではダーティペアなんて知ってる人がいるのだろうか?
宇宙を舞台に美少女ヒロイン二人が悪を倒すという、まさにヲタクアニメの原典みたいなもので、私が大学1年の頃にテレビで放映されていた。「うるせいやつら」の次を狙ったような放映タイミングだったと思うが、当時はアニメの種類も少なかったので、それなりの人気になっていた。
個人的には、当時、「帰ってダーティペアを見るから」といって合コンを断っていた記憶がある。
そんな、一見、アニメヲタクな作家が、こんなスポーツ青春小説を書くなんて、ねぇ。


自転車って、いいね。
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by akogarehotel | 2013-12-27 15:54 | この本を読め | Comments(0)  

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