2069. 監督のお仕事 平成29年9月3日(日)
監督のお仕事 平成29年9月3日(日)
一応、そんなつもりはないんだけれど、多分、親バカ日記。たぶん。
長男がどっぷりと卓球にはまっている。
3年前に祖父母から勧められて始めたときは、それほど熱心ではなかったが、去年、妹(長女)が全国大会に出場したのをきっかけに、長女よりも一所懸命に練習するようになった。最低でも週6日は練習している。
僕自身は、卓球経験なんてあるわけない。僕の時代は「ネクラ代表」のスポーツだ。
水泳か自転車のほうが面白いんじゃない?と言いたいが、本人が楽しそうなので、応援している。
卓球の試合では、選手一人に監督(コーチ)1人がついている。テレビ放送で映ることが多い。
監督(コーチ)はセット間の1分間だけ、選手に助言することができる。相手選手の特徴を見極め、どこを狙え、どんなサーブでいけ、などと細かく指示を出す。
監督の重要性は、有名な水谷選手でも認めている。
「自分は指示に従うだけ。監督の指示が間違っていたら勝てない。」と。
小学生の試合でも、監督(コーチ)が試合に同行する。
ただし、卓球チームに選手の数だけコーチがいるわけはないので、子供のコーチは親が担当することが多い。
長男の試合のとき、僕はいつもベンチから、ヒヤヒヤしながら試合を見守っている。
経験者のコーチなら
「3球目はフォア」とか
「サーブは横回転で」
などと技術的な支持を出すが、僕には、そんな魔法は唱えられないので。。。
★★★
卓球は意外と面白い。
強い選手が必ずしも勝つとは限らない。(まるで競輪のよう)
なぜなら、
誰だってミスをする。
スマッシュの成功率が100%の選手なんていない。どんなにうまい選手でも10回に1、2回はネットにかける。
相手が「人形」であっても、ネットにかけたら相手の得点になる。
強いはずの選手が、ガンガン攻撃して、どんどんミスして失点し、負けてしまう。
そんな試合が小学生では頻繁におこる。
対して、
攻撃しなければ、ミスは出ない。
ひたすら守りに徹して、相手のミスを待つ。
これなら、実力通りの結果になることが多い。
僕が監督(コーチ)のときの指示は、これが原則。
相手が弱いと判断したら、「ひたすら我慢、スマッシュ禁止」「行くな」。
相手のミスを待ち、確実に勝つ。
”勝たなければいけない試合”はどうやってでも勝たなければいけない。
逆に、相手が強いと判断したら、「攻撃しろ」「行け」。
ミスは仕方ない。会心の一撃を何発打てるかが勝負。
力が拮抗しているなら、相手のミスを待つ方法もありえる。
要するに、監督としての僕の指示は、「ガンガンいけ」か「まもれ」の2種類だけ。
でも、子供って、やはり子供なんですね。
★★★
8月
群馬県小学生総体(=とても大事な試合)
4人ずつのグループで首位のみ通過。
去年は5人グループ内で3位だった。今年の目標はグループリーグ突破。
初戦の相手は藤岡の小学生。下手ではないが、うちの子のほうが上手い(はず)。
当然、「がまんしろ」の指示。
しかし、、、
なぜか大振り、打ち込み、ミスの連発。
9-11
8-11
2セットを奪われる。あと1セット取られたら負け。
ベンチに戻ってきた長男は、涙目で手が震えてる。
長男 『 どうしよう、、、 』
監督 「 あほか。なんで攻撃してるんだよ。我慢してれば勝てる相手だろ。今から3-0で勝てばいいんだから。全部、つっつき(守備)で返せ。サーブは一番得意なやつだけひたすら続けろ。お前のサーブを返せる相手じゃない。 」
こっちがミスをしなければ、相手がミスをする。
もしも相手に威力ある攻撃方法があれば、守っているだけでは無理だが、今の相手にそれはない。
ひたすら相手のミスを待ち、得意のサーブだけで得点を重ねる。
結果は、
9-11
8-11
11-4
11-5
11-3
後半3セットは楽勝。これが普通。むしろ、相手に期待を持たせてしまい、申し訳なかった。
その後の2人め、3人めは、やや安心して観ながら勝利。
無事に予選リーグを突破した。
………
決勝トーナメントの初戦は、群馬のエースM君と対決。
M君は県内無敵。群馬県内で一度も負けたことがない。
(うちのお客さんでもあり、時々見かけるんだけど、どこにでもいる普通のメガネ君なんだけどね。)
そんな対戦相手を前にして、指示は
「ひたすら得意技勝負。攻撃重視。」
守る必要はない。こちらの守備を弾き飛ばすようなスマッシュが飛んでくるから、守ってもムダ。
結果は、
8-11
7-11
9-11
わりと戦えましたね。
群馬県小学生総体は、ベスト8で終了。
家族中、大満足。
★★★
9月
群馬県中学生以下卓球大会「カデット」
(=結構大事な試合)
”中学生以下”なので、小学生でも幼稚園生でも参加できる。
500人くらいが参加する巨大大会。一発勝負のトーナメント。去年は、1回勝って、次で負けた。今年はもうちょっと勝ちたい。
小学生総体の結果が加味されていて、シード扱い(ベスト32)。トーナメント表の端っこのほうに名前がある。気持ちいいね。
1回戦、2回戦の相手は中学生。
部活に入って始めたばかりの中学生よりも、小さいころからやっている小学生のほうが圧倒的に強い。中学生にとっては、自分よりもちびっ子の小学生にボロクソにされるので、この大会で自信喪失してしまう子も多いようだ。ごめん。
ということで、3-0、3-0の2連勝。。
………
3回戦の相手は太田の小学生。
フォアのスマッシュは威力がある。強敵。
「バックに返しとけ。サーブは自信のあるやつをひたすら」
この大会は監督がサイドに入れないので、試合前に一言だけ。
ちょっと心配したが、1セットめは楽に先取。
11-6
このまま楽勝かと思ったら、2セットめに事件発生。
8-4
で勝っていたところを、審判のミス。
こちらに得点(9-4)となるところを、相手に得点。
8-5
敵も味方も、その応援者も、全員が審判のミスに気づいている。気づかないのは審判だけ。
しかし、それも仕方ない。審判は試合に負けた中学生が担当する。卓球の初心者だから、審判も初心者。
当事者が訴えるしかないが、小学生にその図々しさはない。首をひねりながら、プレイを続行している。
ベンチサイドに監督がいれば、当然、怒鳴っているが、今回はベンチなしのルール。
ま、それでも大差なんだから、と観客は思っていたようだが、そこは小学生の「か弱いところ」。そのまま追い上げられ、デュースで取られた。
11-13
仕方ない。
審判のミスくらいで、オロオロして足が動かなくなる「アホ」に向かって、スタンドから怒鳴ってやった。
「得点が違うと思ったら、自分から訴えろよ!」
僕の大声に周りの観客がビックリしていたが、意味はわかっている。ご丁寧にも、相手の小学生の親が試合をビデオに撮っていたが、僕の声を聞いて、そそくさと片付け始めた。
3セットめは、実力どおりに我慢して、取り返す
11-6
11-13
11-6
しかし、4セットめは攻撃に出てしまい、取られる。
5セットめは、再び、我慢して取り返す。勝利。
9-11
11-4
薄氷の思いの勝利。
………
4回戦の相手は沼田の中学生。
ごつい。でかい。
しかし、パワーはあるが足元が弱い。左右には強いが、短い球、長い球、さらには真正面の球には弱そうだ。小回りの効かない戦車だ。
「敵の体をめがけて打ち返せ。少しでもずれたら、スマッシュをかえされるぞ」の指示。
セットカウント 3-1 で勝利。
………
さて5回戦。
中之条の小学生MI君。
今大会ベスト16シードで、先日の小学生総体ではベスト4。長男はベスト32シードなので、こちらよりもワンランク上だ。観客の全てが、「MI君のほうが強い」と知っている。僕も、僕の家族も同感。
だから、今回の目標は、MI君と「戦うこと」。
MI君はバックから威力のある球を繰り出してくる。それが分かっているので、受ける側は引き気味に守ってしまう。後ろへ引かされ、引かされ、ついにスマッシュを打ち込まれてしまう。
しかし、この試合、最初の数本をMI君がミスした。
しかも、長男の得意なサーブが連発し、観客全員の予想を外して、1セットめを取ってしまった。
11-9
2セットめはギリギリで取られた。
9-11
しかし、2セットめころから、MI君の様子がおかしい。
1点取るたびに、台に手をついて頭を下げている。(調子が悪いのではなく、考えたり、落ち着かせたり、ジンクスだったり、卓球選手がよくやる行動。)
しかし、1点ごとに毎回やってるのは異常だ。明らかに、緊張して、あせってる。
『おかしい、負けるはずの相手ではないのに…』
これが卓球。
3セットめはMI君の攻撃はほとんどミス。自滅に近い。
11-6
これでセットカウントは、2対1。あと1セット取れば勝ちだ!
めちゃくちゃ盛り上がる我が家の応援席。
しかし、
うちの子も「勝ち」を意識しちゃったらしい。たぶん、手が震えてる。
9-6 から逆転で4セットめを奪われた。
9-11
セットカウントは2対2。
最後の5セットめを取ったほうの勝利。
お互いが精神不安で9割の力で戦っている。ということは基礎力のあるMI君に軍配。
6-6 の同点までもつれたが、結局はMI君の攻撃力に引かされて敗戦。
11-9
9-11
11-6
9-11
7-11
残念ながら、MI君のほうが強い。今回は、相手があせってくれたので接戦になったが、本来なら、3-0で負けてもおかしくない。あと10回繰り返しても、たぶん1回勝てるかどうか。
とはいえ、十分に「戦えること」ができたので、満足。
家族中、満足。
当の本人は、『勝てそうだった』と悔しくて泣いてたけど。
シード順どおりのベスト32でした。めでたし。
★★★
この大会には、ハトポさん(群馬、78期)のご子息も参戦。また、その従兄弟さんも参戦。お二人とも卓球を始めて、まだ半年なのに、お二人とも2回戦突破。さすが「スポーツ選手」の遺伝子が濃厚のようです。
そんな「パパ友」同士、応援の合間に↓
体育館に併設されたトレーニングルームです。
『応援よりも、こっちが目的ですよ。』とのこと。
by akogarehotel | 2017-09-07 19:18 | 子育てられ | Comments(0)