八ヶ岳へ自走 その3 平成26年8月19日(火)
八ヶ岳へ自走 その3 平成26年8月19日(火)
いやなことを忘れるために走る?
それじゃ、かわいそうだ。誰が?
全部が。
………
朝8時。
自宅から70km。やっと、ぶどう峠の入り口へ到着。
標高600mにある郵便局の交差点。

直進すると、有名な十石峠を通って、佐久へ。
左折すると、マイナーなぶどう峠を通って、小海へ。
同じく左折すると、途中には御巣鷹山への登山道がある。

(平成26年8月現在、直進する国道299号はがけ崩れのため通行止め。十石峠方面へは、ここを左折すると迂回路がある。その迂回路がかなりの激坂という噂。)
峠の入り口。
悪魔はいつも静かに人知れず、口を開けている。

この交差点近くにある「川の駅、上野」が峠に向かう最後の休憩所。物資補給を忘れずに。
………
ぶどう峠
距離15km、標高差900m
「ぶどう」峠は「武道」と書くが、剣道や柔道のことではなく、
「武蔵への道」という意味。武蔵、つまり東京埼玉への道。
峠に入ってすぐに、御巣鷹への分かれ道がある。

ここを過ぎると本当に何もなくなる。


自動販売機もなくなる。
道路はもちろん1車線。車同士がすれ違うのは、ちょっと神経を使います。舗装はまぁまぁ。登りなら問題ないけれど、下りだと苦痛かも。地図によると「このあたりの県境越えで一番まともな道」とコメント。
ってことは、他はどれくらいひどいの?
そんな山奥。雑音皆無。
自転車なら楽しくて仕方がない。雨が降ったら、車でも恐くて通れないかもしれないけど。


平日ということもあって、自動車とは3回遭遇しただけ。ツーリングのオートバイも3台くらいすれ違ったか。いずれにしろ、ムダにガソリンを燃やす輩だ。

川沿いは涼しくて快適。しかし、高度があがると川なんてなくなるから、暑苦しくなる。山と空はきれいなのに。


中間地点あたりに、日向沢(ひなたさわ)という直線ののぼりがある。
その名のとおり、日向。朝8時とはいえ、前橋はすでに30℃を越えている。
そんな日の、日向。気温はわからないが、暑い、暑すぎる。
冗談じゃないんですけど…
最大積載量1200mlの水分じゃ、ギリギリ。
疲れるというより、暑い。
どこかが痛いというより、暑い。
汗ダラダラ。
ちょっとつらいかも…
そんなヘロヘロ状態で、最後の1.2kmは、標高100mを登る。平均8.4%。
笑っちゃうしかないね。
やっとたどり着いた怪しいホコラ。

横に古めかしい道しるべ?がある。

「上野村 佐久市」「前方御巣鷹山」
と書いてある。

前方?どれが御巣鷹山か、私はよく知りません。たくさんの山があります。
でも、こんな古い看板が御巣鷹山だけを指しているってことは、昔から由緒ある山だったんですね。
ほこらから100mほどで、やっとゴール。
今日、一つ目のチェックポイント。

豪華な道標も発見。

「福田赳夫」と刻んであります。群馬で最初の総理大臣。昔の方々は自分の名前をあちこちに残したかったんですね。
………
峠の上でもかなり暑いので、もうそこそこの時刻なのかな、と思ったら、
まだ朝9時半!
写真を撮りながら、ゆっくり走りすぎたから、時刻によっては予定を短縮しないといけないと思ったのですが、これなら問題なし…
予定通り、次を目指します…、、ふぅ。
さて、その次の目的地は、、、

ぶどう峠から長野県側の山々、八ヶ岳が見えます(たぶん)。
さぁ、がんばってあそこを目指しましょう。まずは小海まで下りだ。
………
武道峠から小海までの下りは、約20km。
自動販売機は3つくらいあったけど、コンビニなど皆無。ご注意を。
おしりがちょっと痛いけど、まぁ、すんなりと走行。
小海からは佐久甲州街道へ。
ここは先月のリゾナーレ八ヶ岳のときに走った道。ツールド八ヶ岳のときにも来ているので、もう「庭」感覚だね。
小海から甲府方面へ向かってすぐのところにあるセブンイレブンで休憩。
鬼石のセブンイレブン以来の休憩ポイント。その距離100km。ご注意を。
午前11時。セブンイレブンを出発。
すぐ先の松原湖交差点を右折すると、いよいよ「麦草峠」が始まる。
自宅を出て7時間。走行距離は110kmを越えた。
………
麦草峠(八ヶ岳北面)
国道標高第二位、標高2127m

麦草へのルートは二つ。
1)国道299号、メルヘン街道。佐久甲州街道の清水町交差点から登る道。ツールド八ヶ岳の本コース。距離25km。標高差1200m。
2)国道299よりも南にある、佐久甲州街道の松原湖交差点より登る県道。距離21km。標高差1200m。
二つのルートは、ゴール前7kmの地点で合流する。その交差点に「ふるさと」という有名なドライブインがある。
標高差が同じで、距離が違うなら、どちらがどうか?
三角関数の簡単な問題。
今回は、ぶどう峠から来て「近いほう」ということで、松原湖ルートを選択した。十石峠、佐久市街から来た場合は、近いのはメルヘン街道ルートのほう。
………
メルヘン街道は、ツールド八ヶ岳の時をふくめて2回上ったことがあるが、松原湖ルートは今回が初めてだ。
メルヘン街道ルートにくらべるて、松原湖ルートのほうが舗装状態が圧倒的にいい。沿線のスキー場の実力次第ということかな、と勝手な妄想。

しかし、
それにしても、
そろそろ疲れた。
だって、100km越えて、山ふたつだろ。ツールドフランスみたいなもんだろ?
帰りの時刻がせまっている、という理由で八ヶ岳部分を中止して帰ることもできたが、、、、
走らないと後悔するよね、きっと。
なぜだかわからないけど、後悔するよ、必ず。
だからといって、この暑さの中?
「つらさ」の内訳。
60%暑さ、20%おしり痛い、20%疲れた
この日、少なくとも10リットルは汗をかいてるよ、きっと。こんなんで人間って、大丈夫なの?
時速10kmくらいで、はぁはぁ言いながら、やっとこんなところにたどり着いた。

ホテル「リエックス」
松原湖からドライブイン「ふるさと」までの、ほぼ中間地点にある。冬はスキー場、夏はゴルフ場を経営する、ちょっと高級志向のホテルらしい。
そんな場所は、汚い自転車野郎には無縁な場所なのだが、、
問題は、距離半分にして、水分を半分飲みきってしまったということ。
もちろん、道路上に自動販売機などあるわけない。
残りの水分で「ふるさと」までたどり着けるか?
じゃぁ、リエックスで物資を補給することができるか?
悩んだ。
もしも、これが「ロールプレイング」なら…
→ホテルがあった。どうする?
・よっていく
・このまま素通りする
素通りするわけないだろ、これ。
少なくとも、日帰り温泉に自動販売機があるはずだ。
と思って、侵入してみたが、、、、
さすがにスキー場を擁するホテル。敷地が広いし、敷地内の勾配もきつい。入り口からすぐに10%前後の坂がつづく。帰りはこれを上るのかい?無駄足になると、非常に悲しい。
と、自動販売機を発見!

しかし、スキー場売店だ。現在閉鎖中。自販機も電源が入っていない。。
さらに進むと、高級ホテルの本体が出現。

玄関にホテルマンがいるよ、おいおい。
ちょっと近寄りがたい。ちょっとどころか、うんと近寄りがたい。
ちなみに、私の服装は、
私の主義は、
・レーサーパンツは絶対にはかない
・サイクルユニフォームは絶対に着ない
・夏は短パン。陸上選手がトレーニングに使うようなもの
・上はTシャツ。スポーツ生地だが電車に乗っても違和感のないもの
コンビニやファーストフードに入っても迷惑をかけないように、こんな服装にしているのだが、
さすがに、、、ホテルは無理だろ、、、、、
でも、どこかに「日帰り温泉」があるはずなんだけど、、、、、
と探すと、ホテルのさらに奥のほうに、小さく「温泉」と看板がある。
入り口にはあれだけ目立つように旗が立っていたのに、敷地内にはほとんど目印がない。本当は「ウェルカム」ではないのだろうね。呼び込みのため、仕方なくお風呂を営業しているけれど、本心は高級志向で行きたいのだと思う。そんなホテル。
でも、ごめん。
ちょっと、温泉で買い物させてください。
ホテル本体の前をなるべく目立たないように(無理?)、スルスルと走りぬけ、「温泉」へ到達。

これ、温泉。
案内板など何もなし。誰でもウェルカムではない雰囲気だ、間違いない。
一応、ヘルメットはもちろん、手袋やリュックを脱ぎ、髪の毛も整え、入り口で靴を脱ぎ、
「自転車で来ました」なんていう気配をなるべく消し去って、自動ドアから温泉のカウンターへ入ってみた。
『あれ、自転車で来たの?すごいねぇ』
カウンターのおばちゃんに一発で見破られてしまいました。。。。
(その4へつづく)
いやなことを忘れるために走る?
それじゃ、かわいそうだ。誰が?
全部が。
………
朝8時。
自宅から70km。やっと、ぶどう峠の入り口へ到着。
標高600mにある郵便局の交差点。

直進すると、有名な十石峠を通って、佐久へ。
左折すると、マイナーなぶどう峠を通って、小海へ。
同じく左折すると、途中には御巣鷹山への登山道がある。

(平成26年8月現在、直進する国道299号はがけ崩れのため通行止め。十石峠方面へは、ここを左折すると迂回路がある。その迂回路がかなりの激坂という噂。)
峠の入り口。
悪魔はいつも静かに人知れず、口を開けている。

この交差点近くにある「川の駅、上野」が峠に向かう最後の休憩所。物資補給を忘れずに。
………
ぶどう峠
距離15km、標高差900m
「ぶどう」峠は「武道」と書くが、剣道や柔道のことではなく、
「武蔵への道」という意味。武蔵、つまり東京埼玉への道。
峠に入ってすぐに、御巣鷹への分かれ道がある。

ここを過ぎると本当に何もなくなる。


自動販売機もなくなる。
道路はもちろん1車線。車同士がすれ違うのは、ちょっと神経を使います。舗装はまぁまぁ。登りなら問題ないけれど、下りだと苦痛かも。地図によると「このあたりの県境越えで一番まともな道」とコメント。
ってことは、他はどれくらいひどいの?
そんな山奥。雑音皆無。
自転車なら楽しくて仕方がない。雨が降ったら、車でも恐くて通れないかもしれないけど。


平日ということもあって、自動車とは3回遭遇しただけ。ツーリングのオートバイも3台くらいすれ違ったか。いずれにしろ、ムダにガソリンを燃やす輩だ。

川沿いは涼しくて快適。しかし、高度があがると川なんてなくなるから、暑苦しくなる。山と空はきれいなのに。


中間地点あたりに、日向沢(ひなたさわ)という直線ののぼりがある。
その名のとおり、日向。朝8時とはいえ、前橋はすでに30℃を越えている。
そんな日の、日向。気温はわからないが、暑い、暑すぎる。
冗談じゃないんですけど…
最大積載量1200mlの水分じゃ、ギリギリ。
疲れるというより、暑い。
どこかが痛いというより、暑い。
汗ダラダラ。
ちょっとつらいかも…
そんなヘロヘロ状態で、最後の1.2kmは、標高100mを登る。平均8.4%。
笑っちゃうしかないね。
やっとたどり着いた怪しいホコラ。

横に古めかしい道しるべ?がある。

「上野村 佐久市」「前方御巣鷹山」
と書いてある。

前方?どれが御巣鷹山か、私はよく知りません。たくさんの山があります。
でも、こんな古い看板が御巣鷹山だけを指しているってことは、昔から由緒ある山だったんですね。
ほこらから100mほどで、やっとゴール。
今日、一つ目のチェックポイント。

豪華な道標も発見。

「福田赳夫」と刻んであります。群馬で最初の総理大臣。昔の方々は自分の名前をあちこちに残したかったんですね。
………
峠の上でもかなり暑いので、もうそこそこの時刻なのかな、と思ったら、
まだ朝9時半!
写真を撮りながら、ゆっくり走りすぎたから、時刻によっては予定を短縮しないといけないと思ったのですが、これなら問題なし…
予定通り、次を目指します…、、ふぅ。
さて、その次の目的地は、、、

ぶどう峠から長野県側の山々、八ヶ岳が見えます(たぶん)。
さぁ、がんばってあそこを目指しましょう。まずは小海まで下りだ。
………
武道峠から小海までの下りは、約20km。
自動販売機は3つくらいあったけど、コンビニなど皆無。ご注意を。
おしりがちょっと痛いけど、まぁ、すんなりと走行。
小海からは佐久甲州街道へ。
ここは先月のリゾナーレ八ヶ岳のときに走った道。ツールド八ヶ岳のときにも来ているので、もう「庭」感覚だね。
小海から甲府方面へ向かってすぐのところにあるセブンイレブンで休憩。
鬼石のセブンイレブン以来の休憩ポイント。その距離100km。ご注意を。
午前11時。セブンイレブンを出発。
すぐ先の松原湖交差点を右折すると、いよいよ「麦草峠」が始まる。
自宅を出て7時間。走行距離は110kmを越えた。
………
麦草峠(八ヶ岳北面)
国道標高第二位、標高2127m

麦草へのルートは二つ。
1)国道299号、メルヘン街道。佐久甲州街道の清水町交差点から登る道。ツールド八ヶ岳の本コース。距離25km。標高差1200m。
2)国道299よりも南にある、佐久甲州街道の松原湖交差点より登る県道。距離21km。標高差1200m。
二つのルートは、ゴール前7kmの地点で合流する。その交差点に「ふるさと」という有名なドライブインがある。
標高差が同じで、距離が違うなら、どちらがどうか?
三角関数の簡単な問題。
今回は、ぶどう峠から来て「近いほう」ということで、松原湖ルートを選択した。十石峠、佐久市街から来た場合は、近いのはメルヘン街道ルートのほう。
………
メルヘン街道は、ツールド八ヶ岳の時をふくめて2回上ったことがあるが、松原湖ルートは今回が初めてだ。
メルヘン街道ルートにくらべるて、松原湖ルートのほうが舗装状態が圧倒的にいい。沿線のスキー場の実力次第ということかな、と勝手な妄想。

しかし、
それにしても、
そろそろ疲れた。
だって、100km越えて、山ふたつだろ。ツールドフランスみたいなもんだろ?
帰りの時刻がせまっている、という理由で八ヶ岳部分を中止して帰ることもできたが、、、、
走らないと後悔するよね、きっと。
なぜだかわからないけど、後悔するよ、必ず。
だからといって、この暑さの中?
「つらさ」の内訳。
60%暑さ、20%おしり痛い、20%疲れた
この日、少なくとも10リットルは汗をかいてるよ、きっと。こんなんで人間って、大丈夫なの?
時速10kmくらいで、はぁはぁ言いながら、やっとこんなところにたどり着いた。

ホテル「リエックス」
松原湖からドライブイン「ふるさと」までの、ほぼ中間地点にある。冬はスキー場、夏はゴルフ場を経営する、ちょっと高級志向のホテルらしい。
そんな場所は、汚い自転車野郎には無縁な場所なのだが、、
問題は、距離半分にして、水分を半分飲みきってしまったということ。
もちろん、道路上に自動販売機などあるわけない。
残りの水分で「ふるさと」までたどり着けるか?
じゃぁ、リエックスで物資を補給することができるか?
悩んだ。
もしも、これが「ロールプレイング」なら…
→ホテルがあった。どうする?
・よっていく
・このまま素通りする
素通りするわけないだろ、これ。
少なくとも、日帰り温泉に自動販売機があるはずだ。
と思って、侵入してみたが、、、、
さすがにスキー場を擁するホテル。敷地が広いし、敷地内の勾配もきつい。入り口からすぐに10%前後の坂がつづく。帰りはこれを上るのかい?無駄足になると、非常に悲しい。
と、自動販売機を発見!

しかし、スキー場売店だ。現在閉鎖中。自販機も電源が入っていない。。
さらに進むと、高級ホテルの本体が出現。

玄関にホテルマンがいるよ、おいおい。
ちょっと近寄りがたい。ちょっとどころか、うんと近寄りがたい。
ちなみに、私の服装は、
私の主義は、
・レーサーパンツは絶対にはかない
・サイクルユニフォームは絶対に着ない
・夏は短パン。陸上選手がトレーニングに使うようなもの
・上はTシャツ。スポーツ生地だが電車に乗っても違和感のないもの
コンビニやファーストフードに入っても迷惑をかけないように、こんな服装にしているのだが、
さすがに、、、ホテルは無理だろ、、、、、
でも、どこかに「日帰り温泉」があるはずなんだけど、、、、、
と探すと、ホテルのさらに奥のほうに、小さく「温泉」と看板がある。
入り口にはあれだけ目立つように旗が立っていたのに、敷地内にはほとんど目印がない。本当は「ウェルカム」ではないのだろうね。呼び込みのため、仕方なくお風呂を営業しているけれど、本心は高級志向で行きたいのだと思う。そんなホテル。
でも、ごめん。
ちょっと、温泉で買い物させてください。
ホテル本体の前をなるべく目立たないように(無理?)、スルスルと走りぬけ、「温泉」へ到達。

これ、温泉。
案内板など何もなし。誰でもウェルカムではない雰囲気だ、間違いない。
一応、ヘルメットはもちろん、手袋やリュックを脱ぎ、髪の毛も整え、入り口で靴を脱ぎ、
「自転車で来ました」なんていう気配をなるべく消し去って、自動ドアから温泉のカウンターへ入ってみた。
『あれ、自転車で来たの?すごいねぇ』
カウンターのおばちゃんに一発で見破られてしまいました。。。。
(その4へつづく)
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by akogarehotel | 2014-08-21 18:40 | 本気のサイクリング | Comments(0)