2045. 三国志演義 平成29年6月1日(木)
三国志演義 平成29年6月1日(木)
読書感想文です。
三国志(吉川英治)
ゲームに触発されて、20年ぶりくらいに読み返しています。
読むのは5回目か6回目か、もう数えられない。
大人になってから読むと全くの別物ですね。
こんなに「ドロドロした作品」でしたっけ?
これまでの記憶だと、
劉備、関羽、張飛はヒーロー。曹操は、ちょっと斜めの英雄。呂布もある意味、ヒーロー。董卓は間違いなく悪役。
正義が悪を倒すべく奮闘するドラマで、ワクワクしながら読み進んだ記憶がある。
でも、今、読むと、ちょっと違うな。
★今の中国と全く同じ、権力の奪い合い
★勝者に都合よく歴史が書き換えられてる、っぽい
PM2.5が飛ぼうが、大気汚染がどうなろうが知ったこっちゃない国。
農村地区の農民がどれだけ貧困になろうが、おかまいなし。自分だけが、都会に住んで、政治家と癒着して、権力にぶら下がっちゃえばいい。勝ったものが、勝ち。負けた奴には、適当な罪状をつけちゃえばいいよ。どうせ負けたんだから。
歴史は自分に都合よく判断。尖閣諸島は中国領。
そんな「お国柄」が三国志にも現れていると思います。
曹操による大虐殺は有名ですが、味方の武将をも殺している。
遠征が長期間となり、米が足りなくたったときに、兵糧担当の武将を処刑して、
「担当武将が米を盗んだ」と(嘘の)発表をした。
この発表を聞いた10万の兵士は、盗まれた米が戻ってくる、と喜び、かえって士気が盛んになったという。
一人の命と引き換えに、10万の士気をつかんだ、と言う話が、「曹操の知恵」として美しく書かれている。
また、曹操が張繍を攻撃して、女におぼれて敗走したときに、
嫡男(曹昴)の馬に乗って逃げた。しかし、曹昴は討ち死にした。
曹昴が、 「子供は何人もいるが、「曹操」は一人だけ」 と言って、父親を逃がしたというこれまた「美しい話」とされているが、、
中国っておかしくないですか?
劉備と袁術が戦争したとき、
袁術から劉備側に寝返った2人の武将(かんせんと揚奉)を、劉備があっさりと処刑した。
「2人の武将に県の政治を任せたところ、悪逆非道で、民が困っているから」
という理由。しかし、あまりにも早すぎじゃないか?
どうみても、ウラがあるだろ。
じゃぁ、そもそも「悪逆非道な政治」って、本当なのだろうか。
董卓や、リカク・カクシが悪徳政治家という評判で、「殺されて当然」という書かれ方だけど、それは勝者が書き換えただけなのかもしれない。
劉備に、意味もなく討伐された南蛮族だって、彼ら(孟優、孟獲)にしてみれば、劉備が「悪」で、自分らが「正義」でしょ。
そう考えると、黄布族だって、もしかしたら「いい奴」だったのかもね。
と、三国志自体が意味ない話になってしまう。
同盟使者が、バシバシ処刑されたり、
人間の肉を食べたりする描写があると、さすが中国らしいな、と思いますね。
赤兎馬が呂布と関羽より長生きするのはおかしい、って子供心に思っていた記憶。
実は、「チョウセン」が何人も存在するらしいこと。
史実と思わず、娯楽モノと考えないと、間違った思想を植えつけられます。
結論:
所詮、中国だから何でもあり。
でも、そんなことを無視して、娯楽話として吉川英次を楽しむのも、もちろんあり。
そんな目線を日本に向けてみると、
信長とか秀吉とかって、本当に英雄なの?
本当にあんなに「能力」があったのかな。武力90とか、あったのかな。
勝者は、勝者の都合で歴史を塗り替えられるし、
敗者も、勝者の都合で事実を曲げられるし。
もしかして、
木曽とか一条とかって、実は武力90くらいあったんじゃないの、と思う今日この頃。
光秀がハゲていたという話も、勝者からの歪曲かもしれない?
★★★
ところで、本の値段。
アマゾソで買うと、1冊800円(割り増し料金)。
ツタヤへ買いに行くと、1冊600円(定価)。
アマちゃんとか利用するから、経済が停滞するんだよ。。
って、みんな分かっているはずなのに。。。。
面倒だけど、ツタヤまで行って、注文して買いましょう。
日本経済のために。
by akogarehotel | 2017-06-02 18:20 | この本を読め | Comments(3)
劉備は劉邦の張良みたいな軍師がいれば天下統一も
達成できたのにね。