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2167. 「モロッコ格安新婚旅行1999」(13) 砂のホテル

「モロッコ格安新婚旅行1999」(13) 砂のホテル



砂漠で夜を過ごしたい場合、方法は2つ。



ひとつは、テントを背負って、ラクダに乗る砂漠ツアー。

夜になったら、テントか寝袋で就寝。水を持参し、食事は自炊。トイレは砂の上。



さすがに、これは敷居が高い。

もうひとつの方法が砂漠のホテル。

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砂浜の上に建物は建てられない。

岩漠の上にしか建てられないので、砂漠と岩漠の境界線上に数軒の宿が並んでいる。一応「ホテル」と呼ばれるているが…



私たちのサハラの宿 「オーべルージュ ラバラカ」





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↑「ホテル玄関」


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↑各部屋への入り口

壁は石だか砂だか、そんなものでできている。こするとくずれてくる。

天井には大きな木材が数本渡してあり、そこに木の枝や葉っぱを乗せて、屋根がわりになっている。

雨が降れば、雨漏りどころか、ビショビショになりそうだし、砂の壁は解けてしまいそうだが、もちろん、雨なんか降るわけがない。

しかし、雨は降らなくても、虫はいる。すきまだらけの屋根は、虫にとっても出入り自由。あまり見たくない生き物が、ちょこちょこと動き回っている。

多分、さそりではない、多分。



生活するうえで心配なのは、水と電気。

ホテル脇にある大きな水タンクが僕らの命綱。

でも清潔ではないから、飲み水には使えない。煮立てて料理にするか、最低限のシャワーと手洗い用。うがいも危険。

飲み水は、自分で用意しないといけない。1日1リットル。2人で2泊3日で6リットルを持参した。もしもこぼしたら死ぬよ、と思わないといけない貴重な水。



電気は自家発電。

ホテルの外にあるガソリン発電機がぶんぶんと回っている。一応、アラブ地域なので、ロシアとは違い、ガソリンは豊富なようだ。

ただし、無駄遣いはダメ。電気はあくまでも、調理や緊急用。照明には使わない。昼間は太陽。日が沈めば、ろうそく。当然、テレビやラジオはない。もちろん、必要とも思わない。



ホテルの部屋。

↓部屋の入り口から。

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約8畳の一間。トイレなし、水道なし。

天井に裸電球が1個ぶらさがっているが、夜12時で消える。

床と壁は、外と同じ石と砂。多少の虫には我慢が必要。さそりじゃなきゃ、許す。

↓室内のようす。

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シャワーは、冷たい水。

しかし、冷たかろうが、水があるだけで感謝しないといけない。こんな砂漠の真ん中で、シャワーを浴びるなんて、申し訳ない。

こたつに入って、カキ氷を食べるようなもんだ。


トイレは溜め式。ただし、汲み取りに来てくれるのか不明。砂地だから、そのまま地球に吸い込まれていくのかもしれない。くさくて、あまり観察できなかった。



宿泊料は1泊200円。

食事は別料金で1食200円。アルコールなし、売店なし、お菓子なし、自動販売機なし、飲料水なし。

↓ある日の朝食、二人分。

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ラマダン中は朝食と昼食なし。

しっかりと準備していかないと、餓死するよ。



ラマダン(断食月):

太陽が出ている間は飲食禁止。水を飲むことも、つばをのむことも禁止。一ヶ月つづく。病人と旅行者は免除。リバプールのFWモハメド・サラー(エジプト人)はチャンピオンズリーグ決勝当日がラマダンにあたり、断食をしていたという。(結果は、セルジオラモスの攻撃を受けて鎖骨骨折。競輪かよ。)



………


↓ホテルのロビー兼食堂兼集会所

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僕らは、この新婚旅行で、ここに2泊した。



【モロッコ格安新婚旅行】→
1999、自由旅行で行ったモロッコ。往復旅行券だけ買って、あとは現地調達。
その1 モロッコへ
その2 カサブランカ
その3 カサブランカ
その4 マラケシュ
その5 マラケシュ
その6 アトラス越え
その7 ワルザザート
その8 アイトベンハッドゥ
その9 カスバ街道
その10 メルズーガ
その11 メルズーガ(サハラ砂漠)
その12 夜の砂漠
その13 砂漠のホテル(これ)
その14 砂漠の人々
その15 帰路
その16 あとがき

【旅行記目次へリンク】






by akogarehotel | 2018-06-03 00:43 | あちこち旅行記 | Comments(2)  

Commented by マサノリ・ツキノ at 2018-06-03 20:26 x
一言・・・・・・・・・


「タフっすね」
Commented by akogarehotel at 2018-06-05 00:30
ツキノさん

褒めてくれて、ありがとね。

楽しいところですよ。
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