健康のための自転車と、そうでない自転車 令3年9月 #2358
例えば、70歳女性。
開設当初の4月から始めているベテランさん。
「テキトーに楽しく」をモットーに、始めたころは休憩時間のほうが長かった。
それが、だましだまされ、だんだんと、
5分走って、1分休み ×8セット
合計走行距離が20kmにもなる。前橋と高崎を往復、または上野と新宿を往復。
(エアロバイクの走行距離は目安。)
これを週3回、楽しそうに続けているので、足腰は十分に鍛えられていると思います。手前味噌だけど、設置者としてはとても満足。
また、別の70代女性。
同じく4月から始めているベテランさん。
今日は、10分ダッシュをやってみたという。
結果は6.5km!(僕の記録は7.6km)
時速39kmで10分間走り続けた計算になる、70歳のおばちゃんが?!
(エアロバイクの距離は目安)
みなさん、だましだまし始めると、いつの間にか夢中になってしまうんですね。
僕の話術のためではなく、自転車に魅力があるからです。
そして、「疲れない乗り方」ができているから。
「疲れる乗り方」をすると、すぐに飽きてしまいます。
競輪選手のように、前かがみで、思い切り踏んで、太ももを使う乗り方をすれば、すぐに疲れてしまう。これでは、「楽しい領域」にたどり着く前に、やめてしまいます。
「疲れない乗り方」は、
サドルに全体重をのせて、ハンドルにはのらない
前かがみにならない
ペダルは踏まない、ペダルは引く
内股
ギアは軽くして回転数重視
これらを注意すれば、年齢に関係なく、長距離を走ることができ、健康的に楽しめます。
青山医院では、前傾になったり、ガニ股になると、僕が横から、ねちねちブウブウと文句を言うので、うちの「生徒さん」がたは、ほぼ全員が乗りこなせるようになっています。
★★★
さて、自分。
基本的な練習メニューは、
(エアロバイクではなく、3本ローラーに自転車を載せて)
時速40kmで30分、距離20km。要するに30分ダッシュ。
『その半分でもつらいんですけど』って、元競輪選手のハトポさんが言います。
競輪は短距離競技です。得意不得意があります。
もちろん、長距離が得意な僕でも、30分ももがいていると、2リットルくらい汗をかいて、ヘロヘロになりますね。
困るのは、「時速40kmで走り続ける練習」なのに、ついつい力が入ってしまい、いつの間にか時速42~43kmになっているのです。もっと力を抜いていいのに、フガフガ言いながら、頑張って回しちゃうのです。
「頭、悪いね」
とも思うのですが、実はそうではなくて、
「その個人に特有の最適速度が存在する。それより速くても、遅くても、疲れる。」
自転車って、必ずしも、速く走るときにエネルギーを使うのではありません。遅く走るほうが疲れる場合もあります。
僕の場合、時速40kmで走っても、時速42kmで走っても、疲れ方が同じなのです。
この速度域は、練習量によってかわるので、常に自分の状態を把握する必要があり、試合(レース)で効率よく、自分の走りたい速度で走れるかが重要になります。
ちなみに、コロナ前は時速41kmくらいが最適だったのに、今は時速42km。
この年齢になって、まだ進化しているのか??
目標は、11月に開催されるかもしれない「41杯」での「ポイントレース」です。
それまでに、時速43kmを最速レンジで固定できるように鍛錬します。
★★★
用語解説(^^)
【ポイントレース】
僕の嫌いな世界的スポーツイベントで、日本の女子選手が入賞したオムニアム。
全4種目の合計で順位を競うオムニアム。
そのうちの「転倒したのに、いいの?」と、みんなが思った4種目めがポイントレース。
20人くらいの集団で、通常16km~24kmで競われるレース。
2kmごとにチェックポイントを想定し、
1位通過 5点
2位3点、3位2点、4位1点を獲得
最終ゴールは得点が倍。1位通過は10点。
合計点数で順位を決める。
点数上位なら先頭でゴールする必要はない。途中で棄権してもいい。
日本の選手は落車したけど、点数上位だったので入賞したわけです。
2km(通常5周)ごとに駆け引きがあり、観てるほうも、走ってるほうも楽しい。
しかし、集団の速度変化があわただしいので落車がとても多い。
先日のインターハイでは、予選決勝合計4レースのうち、2レースで大量落車が発生。
周回遅れになると、強制的に止められる(棄権)。参加選手にレベル差があると、徐々に人数が少なくなり、医者としては安心して見てられるようになるが、そういうことは地方予選くらいしかないね。
↓ポイントレース動画へリンク↓
ポイントレースの動画
by akogarehotel | 2021-09-17 16:16 | 本気のサイクリング | Comments(0)