2018年 04月 14日 ( 1 )

 

2151. 「モロッコ格安新婚旅行1999」(3) 宗教と「ぼったくり」の関係 平成30年4月

「モロッコ格安新婚旅行1999」(3) 宗教と「ぼったくり」の関係 平成30年4月



海外旅行で最も重要な「ぼったくり」の話。


テレビでも取り上げられているので、聞いたことがあるかもしれないが、

最近(2018年)、タイでの「ぼったくり」があまりにもひどく、タイ政府も対策に乗り出しているのが、シクロ(自転車タクシー)。

「目的地まで1000円」と約束して乗ったのに、降りるときに2000円を請求される。

彼らにとって、1000円の違いは、日本以上に大きいので、その気持ちもわからないでもないが、これは「犯罪」といってもいいかもしれない。


ただし、その理由は、「日本人の概念なら犯罪だ」ではなくて、タイが仏教の国だから。

人を信じることを教えている国で、この行為は犯罪と言っていい。



では、仏教ではなく、イスラム教なら?



………



僕は、モロッコに旅行して、イスラム教に感化され、「自分はイスラム教です」と言いたいが、それは無理。

なぜなら、イスラム教にはあまりにも多くの制約があり、僕にはそれが絶対に守れない。有名なところでは、禁酒、ラマダン(絶食)、礼拝など。あんな厳しい制約を、しっかりと実行し続けるイスラム教信者は、本当に偉いと思う。だらけてしまった日本人には絶対に無理だ。


そのイスラム教のコーランに「喜捨」という項目がある。

 喜んで捨てる


簡単に言うと、「金持ちが貧乏な人に寄付すること」。

ただし、「寄付」という単語の理解は、日本(欧米)とイスラムとで全く違う(だからテロが起きる)。


日本人(欧米人)の考える寄付は、「おめぐみ」。

 「お金をあげてもいいけど、もらう側の態度次第だな。」

お金を渡すほうが、上位に位置する。これを当然と考えるのは、あなたが日本人だから。


一方、イスラム教の寄付は、コーランに掲げられている「義務」。

 「お金がある人は寄付をしないといけない。」

もらう側は、お金持ちの義務につきあってあげるだけ。


「あなたが、誰かにあげないといけないのでしょ?だったら、私がもらってあげるよ。」

寄付をあげるほうと、もらうほうが対等な位置関係にある。


「お金をたくさん持ってる人から、余分にもらって、何が悪いの?」

これが、イスラム教。



だから、イスラム圏ならば、タイのように「料金の過大請求」があっても仕方ない。

それが、イスラム教。

(実際は、過大なことは滅多にない。「それ相応」の金額のことが多いです。イスラム教は礼をわきまえている。タイがおかしい。)



………



地元の人から見れば、観光客は、当然「金持ち」。日本でバイト生活をしてる人間であっても、観光客ならば「金持ち」扱い。

何もしなくても、「おめぐみ」をもらって当然なんだから、何かしてあげたら、そりゃたくさんの「おめぐみ」がもらえるよね。

それがイスラム圏。


何か、て?

タクシー以外にも、たとえば、観光ガイド、写真撮影、店案内、(一部の安全な国では)荷物運び、ホテルマン。要するに、何でもあり。

しかし、日本人的に考えると、それは「ぼったくり」となる。



………



ということで、カサブランカの「ぼったくり」。



ホテルとバスが決まり、ほっと一息。

僕らは、街見物に出かけた。

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カサブランカは、都市であって「観光地」ではない。

が、一応、寺院や小さな旧市街が残っている。モロッコに初めてやってきた日本人にとっては、それでも十分。遅い昼ごはんでも食べながら見物してみよう、と旧市街をぶらぶらしていると、


あっという間に「ぼったくり」が近寄ってきた。40前後のオジサンだ。


 「ジャパニーズ!ガイド?ガイド?」


事前の調べで、彼らが金銭を要求することは知っているが、まだ旅行初心者の我々は、イスラム教の事情までは理解していない。要求される金額はせいぜい数百円くらいのものだが、あてもなくぶらぶら歩きたいだけなので、ガイドなんて全く必要ない。


 「ノーサンキュー」


しかし、彼らも生活がかかっている。

 「メディナ、ガイド?」「イート?ショッピング?」


彼らとしては、必死に覚えた英単語だろう。通訳すると、

 「旧市街を案内してやる。食堂がいいか、買い物がいいか?」


僕らの答えは、当然、

 「ノーサンキュー」


カサブランカの旧市街は、ガイドが必要なほど広くはない。

追いすがる自称ガイドのオジサンを引き連れながら、適当な屋台に座った。すると、ガイドオジサンは、ちゃっかりと俺たちの隣に腰を下ろした。

 「何、食べる?俺が注文してやる」


ちなみに、屋台とはこれ↓

パンに肉と野菜がはさまったものを売っている。日本語ではサンドイッチというかもしれない。サモサとはちょっと違ったような。

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僕 「肉サンド、2つください」


ガイドオジサン 「はい、肉2つ」 「店長!肉2つね(←アラビア語推定)」


狭い屋台だ。俺は、店主に言ったのであって、ガイドオジサンに言ったのではない。

しかし、ガイドオジサンは、伝言をした、仕事をした、という顔。



モロッコで最初に食べる現地食。

油がしみこんで、おいしかったのは覚えている。

しかし、それ以上に、不愉快感マシマシ。


食べ終わって、オジサンを無視して帰ろうとすると、ガイドオジサンが当然の、

 「へい、ティップ!ティップ!」


チップと言いたいらしいが、ティップと聴こえた。


イスラム教を理解していなかった僕らは、当然、これを「ぼったくり」と判断した。お前らに払う金などない。

さっさと立ち去った。

しばらく、ガイドオジサンがあきらめずに追いすがってきたが、いつの間にか消えていた。



聖書「地球の歩き方」には、ぼったくりに合わないように、と強調されているし、経験者からのアドバイスもほとんどが金銭トラブルに注意しろ、だ。しかし、それはあくまでも資本主義で無宗教の日本人目線。

現地のイスラム教の信者からすれば、


 日本人!お前らの行為はイスラム教を冒涜してる


となる。

テロも起こるよ、そりゃ。



郷に入っては郷ひろみ

という言葉もある。

「ぼったくり」に多少、寛大であってもいいのかなと思います。

(それでも、タイのシクロは論外。あれは犯罪。)


ガイドオジサンに少しくらい払ってあげてもよかったよ。



………



初日から、かなり濃厚な経験をさせてもらった新婚旅行。

モロッコを選んでくれた妻に、ちょっとだけ感謝です。


翌朝、おしゃれなバスターミナルで、おしゃれなクロワッサンを買って、マラケシュ行きのバスに乗りました。

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カサブランカは、フランスの文化のおかげで、クロワッサンとコーヒーは、とてもおいしいんです。コーヒーはエスプレッソですけど。





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by akogarehotel | 2018-04-14 14:27 | あちこち旅行記 | Comments(0)